
毎日着て動く制服の工夫を、大人のコートに生かすという発想に惹かれました。カンコー学生服の菅公学生服株式会社は、工場直結のジャパンメイド・ブランド「ファクトリエ (Factelier)」との共同企画「Factelier MADE by KANKO」から、初となるウィメンズ向け『チェスターコート』の製造を手がけ、2026年10月8日から販売しています。学生服製造で培ってきた「毎日着て動くためのストレスフリー設計」や「3年間耐久できる学生服つくり」のノウハウを、大人の女性の日常着に応用した一着です。
国内で流通する衣料品の日本製割合は、数量ベースでわずか1.1%[1]です。縫製技術や生産基盤の継承が課題となるなか、国内18箇所の自社工場をもつ同社が、「日本のものづくりを残したい」というファクトリエと共鳴して生まれた取り組みです。
◆◇肩に重さを感じにくい、制服ゆずりの立体パターン

『チェスターコート』には、学生服づくりで長年培った「毎日着て動く」ための立体パターンが採用されています。コート特有の肩こりや重さを軽減するため、肩線を少し落としたドロップショルダー設計にし、重みが肩・背中・胸元へと分散されるよう工夫されています。肩線につながるパーツは職人が2mm単位で微調整し、見た目の美しさと、肩まわりへの負担を感じさせない快適な着心地を両立しています。
身体のラインに沿った立体フォルムをつくるため、一般的な2パネルではなく3パネル構造を採用しています。生地の重なりが多く機械縫製が難しいポケット部分は、厚手生地を熟知した縫製チームが一つひとつ手作業で仕上げました。縫製後のアイロン(プレス)工程では、プレスの入れ方や角度を細かく見極め、肩先に自然な丸みをもたせたシルエットに整えています。
今回いちばん注目したのは、重くなりがちなコートの重みを、肩・背中・胸元に分けて受け止めるという考え方です。冬のあいだ毎日はおるアウターを一着選ぶなら、こうした見えない設計まで気にかけたい方にこそ勧めたいと思います。
◆◇取れにくいボタンと、2通りに着られる襟元
日常的にもっとも負荷のかかるボタン部分には、学生服特有の手法である「根巻き(結びと巻きを何度も繰り返す強固な固定法)」を採用し、長年着用してもボタンが取れにくい仕様にしています。襟裏にはハリのある芯地を仕込み、ステンカラー風にも着こなせる2WAYの襟元がきれいに立ち上がるよう工夫されています。
カラーは『チェスターコート/Super100's/ブラック』と『チェスターコート/Super100's/ブラウン』の2色で、価格は59,400円(税込)です。サイズは38(36-38)と40(38-40)の2展開で、素材はナイロン 20%、毛 80%、裏地はキュプラ100%です。製造地は日本(菅公学生服 国内自家工場)で、取扱場所はファクトリエオンラインショップです。
襟の形を変えるだけで印象を切り替えられるので、通勤にも週末にもはおれる一着を探している方に向いています。ボタン付けまで学生服の手法を受け継いでいるところに、長く付き合えるコートにしたいという作り手の思いが表れています。
◆◇3年間の制服づくりから、大人の冬のワードローブへ
3年間、毎日着ても美しさを保つための技術が、今度は大人の女性の冬を支える一着になりました。学生服の工場で職人が一つひとつ仕上げたという背景も、このコートを選ぶ楽しみを増やしてくれます。日本の工場と職人の手仕事が詰まったコートを、この冬のワードローブに迎えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
学生服づくりの立体パターンと職人の手仕事で、快適な着心地と長く着られる丈夫さを両立したチェスターコートです。カラーやサイズの詳細は、ファクトリエオンラインショップの商品ページで確認してみてください。
公式リンク
・カンコー学生服(菅公学生服株式会社):会社サイト
・チェスターコート/Super100's/ブラック(ファクトリエ):商品ページ
・チェスターコート/Super100's/ブラウン(ファクトリエ):商品ページ
注釈
[1] 日本繊維輸入組合発表「日本のアパレル市場と輸入品概況2026年版」