食卓に「よい油を」と意識し始めたとき、こめ油の名前が頭に浮かぶ方は少なくないはずです。
そのこめ油に含まれる機能性成分を、科学的に正確に「見える化」する研究が、学術誌に掲載されました。
健康的な食生活を長く続けたい方にとって、日常の油選びをあらためて考えるきっかけになりそうです。

◆◇こめ油が注目される理由、その科学的な裏付けへ
こめ油には、必須脂肪酸のバランスに加え、植物ステロール、ビタミンE、γ-オリザノールといった機能性成分が豊富に含まれることが知られています。
ところが、これらの成分は互いに化学構造が似た分子の集まりで構成されており、それぞれを正確に評価・分析することは技術的に容易ではありませんでした。
築野食品工業が東北大学大学院農学研究科・東京大学大学院農学生命科学研究科と進めてきた共同研究は、こうした課題に正面から向き合ったものです。
2026年6月発行の油脂・脂質研究の学術誌『Journal of Oleo Science』に総説論文として掲載されたことで、その成果が広く共有されることになりました。
◆◇「見えなかった成分」を測る技術が、油の品質評価を変える
今回の研究では、近赤外分光法を用いることでこめ油の主成分を壊さず・すばやく測定できる技術が確立されました。
これにより、こめ油全体だけでなく、玄米1粒レベルで油脂成分を評価することも可能になったといいます。
さらに液体クロマトグラフィー質量分析法を活用して、γ-オリザノールの分子種を詳しく解析する技術も確立し、新たな分子種の発見にもつながっています。
加えて、γ-オリザノールが体内でどのように吸収・代謝されるかを調べた結果、分子種によって吸収や代謝の仕方が異なることも明らかになりました[1]。
これらの知見は、機能性の高い分子種を活かした高品質なこめ油の開発や、こめ油の健康価値をより精緻に評価する基盤として期待されています。

◆◇毎日の料理に使う油だからこそ、研究の積み重ねが心強い
「いつもの炒め物や揚げ物に、どうせなら体によい油を」という気持ちで、こめ油を選んでいる方にとって、こうした研究の存在は静かな後押しになるのではないでしょうか。
今回の成果は令和6年度に日本油化学会工業技術賞を受賞した研究内容をもとにしており、学術的な信頼性という点でも注目に値します。
日常的にこめ油を使っている方も、これから取り入れてみようと考えている方も、その選択を長く続けていくための根拠を、この研究がひとつ積み重ねてくれました。
まとめ
健康志向の食生活を大切にしながらも、科学的な裏付けを求める方にとって、今回の研究成果は興味深い一歩といえそうです。
こめ油の詳細や購入については、築野食品工業の公式サイトやオンラインショップでご確認いただけます。
公式リンク
・公式サイト:築野食品工業株式会社
・オンラインショップ:築野オンラインショップ
・論文掲載ページ:Journal of Oleo Science 掲載論文([PubMed)]
注釈
[1] γ-オリザノールの吸収・代謝に関する知見は、本研究の成果として論文内に記載されたものです。
個人の健康効果を保証するものではありません。