夏のボーナス時期が近づくと、今年はどうかな、と少し気になりませんか。
物価高が続くなかで、お財布事情をリアルに左右する夏季賞与の動向を、全国1,043社への調査結果からひも解いてみます。

◆◇今年の夏ボーナス、増える会社が3年ぶりに増加傾向へ
帝国データバンクが2026年6月に実施した調査によると、従業員1人当たりの平均支給額が「増加する」と答えた企業の割合は37.1%で、前年より3.4ポイント上昇しました。
「賞与あり」の企業全体では85.0%に達し、こちらも前年(82.7%)から2.3ポイント上がっています。
増額の理由として目立つのは、業績回復による社員への還元だけではありません。
「物価高騰のなかで人材を確保し、従業員のモチベーションを維持するために賞与をアップせざるを得ない」(機械・器具卸売)という声が示すように、採用難と生活コスト上昇が重なる今、待遇改善の一手としてボーナスを引き上げる企業も少なくないようです。
また、ベースアップに連動して賞与も増えるケースも複数見られ、近年の賃上げムードが賞与水準を底上げしている面もあります。
正社員1人当たりの平均支給額は47.7万円で、前年(45.9万円)より1.8万円増加しました。
支給額の分布では「30万〜50万円未満」が37.0%で最も多く、次いで「50万〜75万円未満」が26.2%となっています。
◆◇一方で広がる格差と、先行き不透明という現実
企業規模別に見ると、大企業で「増加する」と答えた割合は44.4%なのに対し、小規模企業は31.4%にとどまり、その差は13.0ポイントに及びます。
「世間では賃上げありきの方向感だが、中小企業にとっては年々人件費負担が重くなっている」(リース・賃貸)という声は、規模の小さな企業が置かれた厳しい現実を正直に表しています。
中東情勢の悪化による資材・原材料の高騰や調達難を理由に、賞与を減額せざるを得ないという企業も一定数存在します。
「業績向上を受けて増額したが、中東情勢が不透明でこの状態が続けば冬季賞与は減額の可能性が高い」(機械・器具卸売)という声も寄せられており、夏の増加が必ずしも今後に続くとは言い切れない複雑な状況です。
◎ボーナスの使いどころや貯め方を改めて考えるタイミングとして、今夏の動向はひとつの参考になりそうです。

まとめ
全体的には「増加」の流れが見えつつも、企業規模や業種によって状況はさまざまで、家計へのインパクトも人それぞれというのが今年の夏ボーナスの実態です。
詳しいデータや企業のリアルな声は、帝国データバンクの公式レポートでも確認できます。
公式リンク
・公式サイト:[[帝国データバンク]](https://www.tdb.co.jp/)
注釈
[1] 賞与にはボーナス・一時金なども含みます(帝国データバンク調査より)。
[2] 調査期間:2026年6月5日〜6月9日、有効回答企業1,043社のインターネット調査。
[3] 平均支給額は正社員1人当たりの数値。
企業規模・業種により大きく異なります。