沖縄みやげを手に取るとき、そのひとつひとつの素材がどこから来たのか、考えたことはありますか。
旅先で口にするシークヮーサーの爽やかな香りの裏に、長年課題とされてきた「捨てられてきた果皮」があったことを、今回はぜひ知ってほしいのです。
その果皮が、いま「プレミアム原料」として生まれ変わろうとしています。

◆◇年間約500トン、捨てられてきた果皮が旅の味わいに変わるまで
シークヮーサーの搾汁後に残る果皮は、強い苦味やえぐみ、繊維の硬さ、色変化のしやすさなど、食品加工の難題がいくつも重なる素材です。
これまでは飼料や堆肥、一部のサプリメント原料としての活用にとどまり、JAおきなわでは年間約500トンもの果皮がコストをかけて処理されてきました。
その現状を変えたのが、創業62年の柑橘加工技術を持つ愛媛果汁食品との共同プロジェクトです。
香気成分を保持しながら苦味を抑える高度な加工ノウハウによって、ピューレだけでなく、従来は難しいとされてきたソース化にまで成功しました。
沖縄の土産品や観光グルメをつくる食品メーカーや飲食店にとって、これは「沖縄素材を余すことなく使える」という新たな選択肢の誕生でもあります。
その香りと奥行きのある風味は、旅の記憶を彩る一皿や一杯のなかに、静かに息づくことになりそうです。
◆◇「ソース化は不可能」とされた素材が、食卓を広げる原料へ
シークヮーサー果皮のソース化が特に難しいとされてきたのは、水分量や粘度が低くなるほど苦味や雑味が際立ち、香気成分とのバランス調整がきわめて繊細になるからです。
加熱による香り飛びや変色、時間経過による風味劣化も課題で、商品として成立させるには相当な技術的蓄積が必要とされてきました。
今回ラインナップに加わったのは、ソース(Bx20・2kgの袋詰め)、無糖ペースト(2.5kg)、生シークヮーサーペースト(2kg)の3種類で、いずれも冷凍(-18℃以下)での保存に対応した業務用仕様です。
JAおきなわがシークヮーサー果汁(ジュース加工)を担い、愛媛果汁食品がこの果皮由来のピューレ・ソースを手がけるという役割分担で、沖縄の農業とものづくりがひとつの流れにつながっています。

◆◇旅先のひと口に、サステナブルな物語が宿るとしたら
沖縄を訪れたとき、地元の食材にこだわったカフェのドリンクや、みやげ店に並ぶ加工品の原料に、この果皮由来のシークヮーサーソースが使われている日もそう遠くないかもしれません。
廃棄されていた素材に新たな価値を見出すアップサイクルの取り組みは、旅の楽しさをそのままに、選ぶことで何かに貢献できるという感覚を、食卓にそっと届けてくれます。


まとめ
素材の背景を知ると、同じ一口でも味わい方が少し変わるものです。
愛媛果汁食品の公式サイトでは、このシークヮーサー果皮原料の詳細や取り扱い情報を確認できますので、食の仕事に関わる方もそうでない方も、ぜひ一度のぞいてみてください。
公式リンク
・公式サイト:愛媛果汁食品株式会社
・公式オンラインショップ:ehimekj online [shop]
・Instagram:@ehimekj.beer
注釈
[1] シークヮーサー果皮に含まれる機能性成分(ノビレチン・タンゲレチン・リモニン等)の効能効果については、PR原稿に記載された成分名の紹介にとどめます。