気温が下がり、身体が縮こまりやすい冬は、代謝も落ち込み、体重が増えやすい季節。
そんな季節こそ「太りにくい体づくり」を学ぶ絶好のチャンス――。
11月22日(土)に開催された、日本美腸協会主催の“冬の太りにくい体づくりセミナー”。
今回は、江崎グリコ株式会社・乳業事業部 商品開発部の馬場悠平氏を迎え、
“短鎖脂肪酸(タンサ)”をテーマに、最新の腸内科学と日常生活に取り入れやすい食習慣が紹介されました。
■ 冬に太りやすい理由は「代謝低下」にあり
セミナー冒頭では、馬場氏が “痩せにくさの正体” をわかりやすく解説。
グリコが行った意識調査では、40代以上の7割が「以前より痩せにくくなった」と回答という結果も紹介されました(資料8頁) 。
さらに資料9頁では、基礎代謝は10代後半をピークに年齢とともに低下し、ピーク時より300kcal以上下がることが示されており、
冬だけでなく“加齢”も痩せにくさの大きな要因であることが明らかに。 
「運動量が減る冬こそ、代謝を上げる“土台づくり”が重要」と馬場氏は話します。
■ カギは腸が生み出す“短鎖脂肪酸(タンサ)”
今回のセミナーで最も注目を集めたのが、腸でつくられる 短鎖脂肪酸(タンサ) の働き。
短鎖脂肪酸は、ビフィズス菌などの善玉菌が食物繊維を発酵する際に生み出される成分。
資料13頁では、短鎖脂肪酸が
• 褐色脂肪細胞を活性化
• 交感神経を刺激
• エネルギー消費量を増加
といった“代謝アップ”に直結する働きを持つことが説明されました。
冬に代謝が下がりやすい私たちにこそ、まさに必要な成分です。
■ GCL2505 × イヌリンが代謝を底上げ
江崎グリコが長年研究してきたのが、腸でしっかり増える特長を持つビフィズス菌 “GCL2505”(資料6頁) 。
そして、そのビフィズス菌のエサとなる水溶性食物繊維 イヌリン(資料21頁) 。
両方を一緒に摂取することで、腸内で短鎖脂肪酸が効率的に産生されることが、複数のヒト試験で確認されています。
● 安静時エネルギー消費量が84〜101kcalアップ
4週間の摂取試験(資料12頁)では、
安静時エネルギー消費量が1日あたり84〜101 kcal増加という結果に。
これは
・ごはん約半分〜2/3杯分
・1,800〜3,300歩の消費量
に相当し、「何もしていない時の代謝」を上げる効果が期待できます。
● 内臓脂肪・体脂肪の低減も
さらに12週間の試験(資料15頁)では、
内臓脂肪と総脂肪面積が有意に減少したことも紹介されました。 
「代謝アップ」も「脂肪の蓄積抑制」も、短鎖脂肪酸が関わるメカニズムで説明でき、
冬のボディケアと相性がよいことがわかります。
■ 今日からできる“タンサ活”
セミナー後半では、短鎖脂肪酸を増やすための生活習慣「タンサ活」も解説(資料22〜23頁) 。
▼タンサ活のポイント
• 善玉菌(ビフィズス菌)を増やす食品をとる
• 菌のエサとなる水溶性食物繊維を一緒にとる
• 無理なく続けられる食習慣にする
特に、資料23頁で紹介されていた
「ビフィズス菌入りヨーグルト100g × 水溶性食物繊維2g」 の組み合わせは、
忙しい人でも毎日続けやすく、参加者からも多くの質問が寄せられていました。
■ 冬にこそ“代謝の底上げ”を
「冬は太る季節」と決めつけるのではなく、
腸内環境を味方につけて“太りにくい体”に整えていく――。
今回のセミナーは、そんな前向きなヒントに満ちた時間でした。
腸から代謝を上げるアプローチは、
これからのボディケアに欠かせない新常識になりそうです。































